あけましておめでとうございます

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今年も一年、よろしくお願いいたします



以前保育園で働いていた時なんですけど、誕生日会(多分9月)の出し物で、自分ともう一人の先生が担当したんですけど、その時作った物語の原文をご紹介します。
園長先生からダメ出し食らいまくって、書き直して出来上がったものはデータとして持ってないので原文で。




月のうさぎ・嵐のコオロギ



これは○○保育園が建てられるより、ずっと前のお話。
保育園が出来る前は、ここは草がボーボーに生えていた原っぱでした。
そこに、あるコオロギの家族がいました。
ギーロ、お兄さんのエンマ、弟のミカド、お母さんがいました。


ある日の夜、夜空に浮かんでる月を見て、ギーロはお母さんに言いました。

ギ「ねぇ お母さん、見て見て! 月がとってもきれいだよ!

母「そうね、とっても綺麗ね。今日は十五夜だからよ」

ギ「十五夜って何?」

母「十五夜っていうのは、一年の中で一番綺麗なお月様が見れる日の事なの」

ギ「へぇ そうなんだ。ねぇ お母さん、本当に月にウサギっているのかな?」

母「いるかもしれないわね」

お母さんがそう言うと、お兄さんのエンマは言いました。

エ「なにいってんだよ。ウサギなんかいるわけないじゃん」

それを聞いた弟のミカドは言いました。

ミ「いや、絶対いるよ。ほら、月をよく見て。あの黒いところ。ウサギの形に見えるでしょ」

エ「ウサギに見えるだけじゃん。あんな大きなウサギなんかいるもんか!」

ギ「どうにかして、月に行けないかなぁ」

ミ「そうだね… あっ そうだ! カラスに頼んでさ、月まで運んでもらおうよ!」

エ「バカ! 運んでもらうどころか食べられちゃうよ!それにカラスだって月までとべるはずがない!」

ミ「じゃあさ、人間に頼んでみようか!」

エ「アホか! 運んでもらうどころか、虫かごに入れられるだけだぞ!」

こうしてお兄さんと弟のケンカがはじまりました。

母「こら、ケンカはやめなさい!
そうだ! こんな時はお父さんに聞いてみたらどう?
お父さんはね、色んな事をしってるんだよ」

エ「お母さん、なにいってるんだよ。お父さんは死んじゃったじゃないか。」

母「そうね。でもね、今はお彼岸って言ってね、お彼岸はご先祖様、つまりお父さんのように立派な人になれるように、
頑張りながら、お父さんに「ありがとう」って感謝をする日なの。
お父さんの大好きな花、コスモスを持って行ってお墓参りに行ったらお父さん、天国からきてくれるかもよ」

エ「そんなこと、あるもんか!」

ミ「お墓参りにいこうよ!きっと天国から来てくれるよ!」

ギ「よし、 いこう!」

こうして、家族全員でお墓参りに行くことにしました。

ギ「お父さん、月に行きたいんだけど、どうしたらいいんだろう…」
そう言って、ギーロはお墓の前に、お父さんの大好きなコスモスを置きました。
すると…

父「お、コスモスか いいねぇ で、何? みんなそろってどうしたの?」

「わーー!」

なんと、本当にお父さんが天国からやってきたので、みんなビックリしてしまいました。

母「あのね、みんなが月に行ってウサギがいるのかどうか確かめたいんだけど、どうしたらいいかしら?」

父「う~ん… 月か… よし、台風で月まで飛ばしてもらうよう、
風の神様にお願いしてみよう」

母「まぁ そんなことできるの? お父さん、素敵!」

父「そうだろ そうだろ ガッハッハッハ!
それでは、3日後にここに来なさい」


そして3日後、お墓で待っていると「ゴー」という大きな音が聞こえてきました。

ギ「ねぇ 本当に月までいけるのかな?」

母「だ、大丈夫よ、きっと…お父さんを信じましょう。うん!大丈夫、大丈夫…かなぁ」

ゴーーーーーーーーーー

どんどん近づいてくる台風を見て、みんなは不安になりました。

エ「あのさぁ… 月を通りこして、お父さんのいる天国まで行っちゃうんじゃないかなぁ…ハハ」

母「そんなわけないでしょ! ほら、信じる者は救われるっていうでしょ!
だから、信じる者は月だっていけちゃうのよ! そうよ! そうなのよ!!
だって、お父さんが…キャーーーーー!」

「ギャーーー!」

こうしてみんなは台風で月に飛ばされてしまいました。


母「みんな大丈夫? 怪我はない?」

ギ「うん…大丈夫。ここって月だよね?天国じゃないよね?」

ミ「うん、月に着いたみたい」

こうして少し休んだ後、うさぎを探しに行くことにしました。
しばらくして、なにやら白いものが見えました。

ミ「あっ あれ! もしかしたらうさぎじゃないかな?」

エ「そんなバカな! なんでこんな所にいるんだよ」

母「とにかく行ってみましょう」

その白いものに近づいてみると、なんと本物のうさぎがいました。

ギ「あのー… うさぎさん?」

う「えっ うわぁー ビックリした!君達はどこからきたんだい?」

ギ「僕たちは地球から来たんだ。
うさぎさんはなんでこんなところにいるんですか?」

う「色々と嫌な事があってさ。もぅ どうにでもなれって思って、台風の中に入ってみたら
月まで飛ばされちゃったんだ。君達はなんでこんな所にきたの?」

エ「月にうさぎがいるのかどうか確かめたくってさ、僕たちも台風に飛ばされてここにきたんだ」
そしたら本当にうさぎさんがいたからビックリしたよ」

う「ふ~ん…そうだったんだ。ところでどうやって帰るの?
ここにいてもつまんないから、僕も一緒に帰りたいんだけど?」

ギ「あっ そういえばそうだ。どうしよう…
そうだっ お父さんに相談してみよう」

母「でも、ここにお墓ないわよ」

ギ「そうだよな どうしよう…
おとうさーん! おとうさーん」

ギーロは不安になり、つい、お父さんを呼んでしまいました。
すると、

父「呼んだ?」

ミ「わっ びっくりした!」

父「多分、呼ばれるだろーなー思って、こっそりついてきちゃった」

母「それならはやくでてきてください!」

父「いやー すまんすまん ハッ ハッ ハッ」

ミ「でさぁ お父さん…」

父「わかってるよ。地球に帰りたいんだろ?
それじゃあ、風の神様にお願いしてくるよ」

そう言ってお父さんは消え、しばらくしてお父さんが現れました。

父「いや~ あのさぁ~ それがさ~ 月では台風は起こせないっていうんだよ
参ったな~ ハッ ハッ ハッ」

母「ハッ ハッ ハッ じゃないですよ! どうするんですか!?」

父「ごめんなさい」

ミ「これじゃあ帰れないよ…はぁ」

エ「こんな時、猫型ロボットが『なんとかドアー』とか言って、地球に帰れるドアを出してくれたらいいのになぁ…」

母「何それ?」

エ「地球にそういうのがいるんだって。でも、さすがに月にはいないか。はぁ~」


こうして、帰る方法が見つからず一日が過ぎようとしました。
その時、遠くから何か音が聞こえてきました。

ミ「ん? なんだろう。ちょっといってみようよ!」

父「いや待て。それは危ないよ。お父さんが見てくる」

母「ありがとう、お父さん!やっぱりお父さんって素敵!」

父「ガッハッハ! そうかそうか、そうだろ! そりゃあ、なんてったってお父さんはな…」

母「はやく行ってきてください!」

父「はっ! いってまいります!」

そうしてお父さんは逃げるように消えて、すぐに表れました。

父「大変だ、人間がいるぞ! どうやら何か乗り物に乗ってやってきたみたいだ!
もしかしたら、あれがアポロ11号かもしれない」

ミ「アポロ11号って何?」

父「よく知らんが、人間が月に行くためにつくられた乗り物らしい」

そうです。今から50年ほど前、人間がアポロ11号という乗り物に乗って
初めて月に来ました。その時、ギーロ達もいたのです。

ギ「よし、それじゃあ、こっそり乗って地球に帰ろう!」

う「でも、大丈夫かなぁ… 見つかったら大変なことになるんじゃないかなぁ
例えば、焼かれて食べられちゃうとか…」

それを聞いて、みんなはアポロ11号に乗るのが怖くなってしまいました。
しかし、お母さんは勇気を振り絞っていいました。

母「だけど、ここには食べ物も何もないから、そのうちみんな死んでしまうわ!
お父さん!」

父「はっ はいぃ!!!」

母「どこか隠れるところがないか見てきてちょーだい!」

父「かしこまりましたぁ!!!

お父さんは、まるでロケットが飛び出すかのように飛んでいきました。
そしてすぐに現れました。

父「ありました! ありました! ありましたぁ!
何も入ってない箱が何個かあったから、それに隠れそうだよ!」

母「お父さん、よくやった!」

父「ありがとうございますっ!」

ミ「人間に見つからないかな?」

ギ「お母さんの言う通り、ここにずっといたら死んでしまうよ。
勇気を出していくんだ!」

う「僕も、もし見つかったらって思うとすごく怖いけど
地球に帰りたいから行くよ! みんな、僕の背中に乗って!」

こうしてコオロギ達は、うさぎの背中に乗り、うさぎは人間に気づかれないよう
アポロ11号に乗り、箱に隠れました。

みんなは「どうか見つかりませんように」と、お祈りをしていました。
ただ、お父さんだけは人間には見えないので、のんきに寝ていました。

父「くかぁ~~~~」


ようやく地球に着きました。
みんなは、人間に見つからないよう箱から抜け出し、ギーロ達はウサギの背中に乗り
外に出ました。

ギ「あれ、ここ日本じゃない。どこだろう?」

う「ここってもしかして…」

父「ここはアメリカだな」

なんと、日本ではなく、アメリカという国に来てしまいました。

エ「とにかく地球に戻ってこれて良かった」

母「そうね、だけど困ったわ。これじゃあ、もうお墓参りができないわ」

父「それなら、このアメリカに新しいお墓をつくっておくれ」

ミ「それでいいの?」

父「あぁ。みんながまた来てくれるなら、お墓の場所はどこでもいいよ。
お父さんだけじゃなく、おじいちゃんやおばあちゃんも、みんなが来てくれるのが嬉しいのだよ。
うさぎさんも、もしよかったら来てください」

う「ありがとう。僕もいくよ!」

父「それは良かった。
おっと、そろそろ天国に戻らなくちゃいけない。
それじゃあ みんな、またね。バイバイ!」

「バイバーイ!」

こうして、アメリカに新しいお墓をつくり、夏のお盆に一回、春と秋のお彼岸の二回、
みんなでお墓参りをすることになりました。



おしまい